【個展をやる目的?】画家による展覧会やってよかったこと

こんにちは!ペン画家の安藤光です。
今回は10年以上展示活動に取り組んできた経験から
展覧会で作品を発表してよかったことなど経験をもとに話していければと思います。

展覧会の開き方・参加方法

そもそも展覧会ってどうやって開いたり作品を展示するのかを解説していきますね。
展覧会にはいくつか種類があって
ギャラリー主催の展覧会
会場を自分で借りる展覧会
大きく分けるとこの2種類があります。

ギャラリーに主催してもらう場合はオファーしてもらうか
自分で売込に行ったり申し込む必要があります。
オファーや売込は活動始めたての方には敷居が高いです。
ギャラリーでは展覧会の参加者を複数募集していることもあり、
そこに参加費を払って申し込むという方法が一番簡単に展覧会に出る方法でもあります。

それに対し自分で借りる場合は、会場を例えば1週間レンタルして自分で展覧会を開催します。
会場を丸ごと借りるので金額は高くなりますが、
審査がなかったり売上はそのまま自分の手取りになるなどのメリットがあります。

展覧会の種類

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Photo by 祝 鹤槐 on Pexels.com

展覧会の種類に個人で開催(個展)するか複数人で開催(グループ展)する展覧会の2種類があります。
これはオファー制なのか会場を借りるのか【展覧会の開き方・参加方法】とは別の分類です。

簡単にまとめると・・・
個展・・・自分の作品だけでの展覧会
グループ展・・・複数人の作品での展覧会
となります。

会場となるギャラリーの種類
オファー制の展覧会をするギャラリー・・・企画画廊・コマーシャルギャラリー
会場を貸し出すギャラリー・・・貸し画廊・レンタルギャラリー
の2種類がありどちらか一方の業務形態もあれば2つを混合した業務形態のギャラリーもあります。

ではそれぞれの展覧会のメリットを解説していきます。

個展のメリット

個展の何が良いのかというと展覧会そのものの準備~開催まですべて「自分の責任」で行わなければならないということです。つまり会場選び、企画、制作、スケジュール管理、告知、接客、会計などなど展覧会を開催するにあたっての全てを経験できるという最大のメリットがあります。
はじめは何からやったらいいのか正直わからないことだらけで失敗もするかもしれません。
ですが作家として生きていくためには必要な経験が個展にはすべて詰まっていると言えます。

グループ展のメリット

では次に複数人で展示空間を作るグループ展のメリットについて解説していきます。
基本的に複数人で準備するので役割分担や費用の割り勘ができる事、1人当たりの展示スペースが個展と比べて狭いので作品数が少なくて済みます
それぞれの作家のファンが来てくれるので初めてのお客様に自分の作品を見てもらえるのも特徴ですね。なので活動はじめたての頃は参加しやすく、多くの人に見てもらいやすいと言えます。

個展はすべての責任が自分にあり学びや経験を得ることでステップアップできます。
グループ展は準備や費用の負担が少なく、新規のファンを獲得しやすい。ただし経験の少なさやステップアップには繋がりにくい。

個人的には今後作家として生きていくためには展覧会は必須で、
自分で準備する機会も多くあることでしょうから早めに個展を開催しておくのをお勧めします。

さてここからは私が10年以上活動してきて「やってよかった!成長できた!」と思った展覧会の良いところを紹介していきます。

実際に展覧会に出てよかったこと

はじめましての出会い

展覧会を開催すると知人・友人だけでなくSNSのフォロワーさんや通りすがりの方が訪れてくれることもあります。そういう新しい出会いや交流を深められるのが展覧会という場の醍醐味でもあります。
遠方からわざわざ自分の描いた絵を見に来てくれる。
人生で初めて購入する絵に自分の作品を選んでくれる。
作家としてこんな嬉しいことはありません。
こういう「ご縁」の場に立ち会えることも展覧会を開催する意味の一つです。

自分の作品を客観的に見れる

ギャラリーに展示するとなると、展示する作品のサイズであったり、レイアウトの仕方、作品同士の間の取り方、額をどんなものにするか、などなど「絵を描く」以外にもお客さんにどう魅せるか考えるようになります。
作品自体も自分が良ければそれでいい。分かる人だけが分かればいいんだ。という意識が
個展開催の経験を経て、展覧会に来てくれた人に自分の作品をどう見せるか
作品を通じて何をお届けできるかなど鑑賞者側の視点でも考えられるようになりました。
結果的に展示されている自分のまとまった数の作品を客観的にみることで
より深く自身の作品と向き合うきっかけにもなりました

また会場に常駐していると作品を見ながらお客様とお話しする場面も多くあるわけですが、
「どのくらい時間がかかったか?」
「どうやって描いたの?」
「最初に全体のイメージをするのか?」
「画家活動を始めたきっかけは?」
などなど
いろいろな質問を受けます。
こうした回答を考えることが自分の作品を見つめ直す事にもなりますので、
展覧会が始まる前に「回答」を考えておくことをお勧めします。

次の作品制作や展覧会につながる

グループ展の様子

展覧会中お客様と作品について話したり、改めて自分の作品をじっくり見つめていると次の作品のヒントをもらったり閃いたりするときがあります。
それは制作中に部屋に一人で目の前の制作に集中している時と違って
自分の作品全体を客観視したり改めてじっくり見ることで
次の課題が見えてきたりやりたいことが浮かんできたりするからです。
また個展での準備を経験しておくことで次の個展開催時にノウハウや改善点を反映してより良い展示に出来ます。ほかのギャラリーや業界の方からオファーがあるかもしれません。

実際私も毎年東京で個展を開催しておりまして、
とあるグループ展に作品が展示されていたのがきっかけでお声をかけていただきました。
個展では自分の作品が展示された空間で自分の作品の話を来場者とする贅沢な環境なんです。
次の制作や展覧会について考える最高の時間を手に入れられるのも展覧会ならではですね。

おわりに

いかがでしたでしょうか?展覧会を開催してみてよかったこと・成長したことを書いてみました。
ちょっとでも興味がある方は是非展覧会(個展)を開催してみてください。
作品への考え方や見方もがらりと変わるかもしれません。
会社員をしているだけでは味わえない充実感もあり、自分の自信へも繋がります。


私も2023年は月一で展覧会に参加するのが目標です。
いつか展覧会でお会い出来たら嬉しいです。
ではまた!

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