【額装するなら】ガラス額とアクリル額【オススメは○○額】

こんにちは!全国でペン画を描いて展示販売しています安藤光と申します。
今回は額の板はガラスとアクリルどっちがいいのか
違いを解説していきます。

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額の板の素材

額の前面には板が嵌められています。これは大事な作品を保護するためのものですが
世の中の市販されている額は大きく分類するとアクリル板とガラス板のどちらかがはまっています。
実は昔はガラスが主流でしたが最近ではアクリルや塩ビといった素材が多く用いられるようになってきました。
ではガラスとアクリルどっちを選べばいいのでしょう。
それぞれのメリット・デメリットを紹介していきます。

ガラス額

メリット

・傷がつきにくい
硬い素材の為、布でこすっても傷がつきにくいです。

・割れなければ長持ち
劣化しにくいのでアクリルより長持ちします。
ゆがみがなく反射が綺麗なので写真を飾る人はガラスを使う傾向にありました。

・安い
材料としてはガラスのほうが安いです。
しかしながら額屋さんではアクリル板が標準仕様になってきていますのでガラスに変更すると追加料金がかかる場合があります。

デメリット

重い
アクリルより約2倍ほど重いようです。

割れ欠け
角が欠けに弱いのと一点に力が加われば割れる可能性があります。落下したり輸送時に割れるリスクがあり、中の作品が傷つく可能性があります。大きい額は破損の可能性があるので使えません。

緑がかった色味
横からガラスを見ると緑がかって見えた経験ないですか?
実は完全に透明ではなく若干緑がかっています

湿気を通さない
ガラスは湿気を通さない為、額内に湿気がたまりやすくアクリル額と比べるとカビが発生しやすいと言えます。

アクリル額

ガラスとほぼ変わりないアクリル額

メリット

軽い
ガラスの半分ほどの重さです。

割れにくい
ガラスより柔らかいため割れにくいです。万が一割れても粉々にならないので安全に片付けられます。

UVカット率が高い
ガラスより紫外線遮蔽率が高く室内の紫外線を90%カットすると言われています。
室内に飾っていても長年の日焼けから作品を保護するのに適しています。

湿気を通す→カビが発生しにくい
実はアクリルは湿気を通す性質があるため、ガラス額より額内の湿気が原因でカビが発生しにくいのが特徴です。ただしアクリル板と作品が接触している場合、紙が湿気を吸いやすくなってしまい波打ちしやすくなります。

デメリット

傷つきやすい
ガラスより柔らかいため、布やティッシュでこするだけで傷がつきます。
清掃のたびに傷が蓄積していくため、目立つようになったら交換する事になります。

静電気を帯びやすい
静電気を帯びやすいので空気中の埃が付きやすいです。
作品を入れ替えたりする際も中に埃が入りやすいです。

熱に弱い
熱膨張しやすいのでスポットライトや夏場など高温になるところだとゆがみが発生する場合があります。

癒着しやすい
アクリル同士長年接触していると一つになろうとする同化現象が起こります。アクリルに限らず絵の具を使った作品や表面保護のニスの成分がアクリル樹脂由来のものはアクリル板と癒着して取れなくなってしまうので間にマット紙を挟むなど直接接触しない様にします。

結局どっちがいいの?

現在市販されている額がそもそもアクリル額が多くなってきていています。
公募展など展覧会でもアクリル額指定するものが多くなってきており、
わざわざガラス額を使う理由がなくなってきています。
国内だと地震も頻繁にあり作品が破損したり、額が落下する場合も多くなってきています。
紫外線もカット率も高いので私はアクリル額一択です。

ガラス額はダメ?

ではガラス額は輸送に向かない?額を買ってみたらガラス板だったという方
額屋さんではガラス板をアクリル板に交換してくれますし、フォトフレームなどの小さい額はガラスが入っていることが多いです。100均など雑貨屋さんで扱っている小さい額などは今でもガラス額です。
小さい額なら割れにくいですし、輸送時もちゃんと梱包すればそう簡単に割れる事はありませんから絶対アクリル額にしなきゃということではありません。
(ただ展示する会場の規定や指示には従いましょう)

おわりに

アクリル額とガラス額の違いを解説しました。
ちなみに額は
マルニ額縁画材店
で買って自分で作品をセットしています。
額を選ぶのも楽しいですよ
もし額の選び方に迷っているなら
【これから画家活動を始める方必見!】額縁の選び方
を参考にしてみてください。
ではまた!