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こんにちは!
今回は、個展やグループ展などの展示に参加する際に「在廊するべきかどうか?」について、実体験を交えてしっかりお伝えしようと思います。
結論から言うと…
「在廊は、できる限りした方がいい」です!
もちろん、ギャラリーの形態や展示の内容にもよりますが、在廊には思っている以上に大きなメリットがあります。
特に今後、「絵描き」として活動を広げていきたいと考えている方には、在廊は「展示の延長線」ではなく「活動の一環」として捉えるべきです。
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在廊とは?
「在廊(ざいろう)」とは、作家自身が展覧会会場に常駐することです。
貸しギャラリーなどでは、展示期間中は在廊が義務づけられていることもあります。
一方で、スタッフが常駐しているギャラリーでは、
作家がずっと在廊している必要はない場合もあります。
ですが、「在廊しなくても展示はできる」ではなく、
「在廊することで得られる機会は非常に多い」と考えておくのが賢明です。
それでは、在廊することで得られる4つの大きなメリットについて紹介していきます。
メリット①:友人・知人と会える貴重な場になる
個展やグループ展は、自分の活動を久しぶりに会う人に報告できる場でもあります。
たとえば、地元の友人、元同級生、遠方に住んでいる作家仲間。
普段なかなか会えない人たちが、この展示というタイミングに合わせて訪れてくれることもあります。
在廊していれば、直接顔を合わせて話すことができ、SNSでは伝えきれない「今の自分」を知ってもらう良い機会になります。
近況報告をしたり、活動の情報交換をしたり、将来的なコラボの話が生まれたりすることもあります。
展示は「作品を見せる場」であると同時に、「人とつながる場」でもあるんです。
メリット②:作品を見た人のリアクションが直接見られる
お客さんが自分の作品を見た時の「表情」や「足の止まり方」「話している内容」を直接観察できるのは、在廊してこそ得られる体験です。
言葉では語られない反応——
たとえば、作品の前でじっと立ち止まって見入る人、少し距離を取って俯瞰する人、スマホで撮影してからメモを取る人。
それぞれのリアクションに、自分の作品がどんな風に伝わっているのかを読み取るヒントがあります。
また、来場者との会話を通じて、自分が意図していなかった解釈や印象を教えてもらえることもあります。
それは「自分の作品に対する他者の視点」を得る、貴重な学びの機会となります。
メリット③:新規のお客さんとの出会いがある
在廊中は、知り合い以外にもたくさんの人が来場します。
その中には、ギャラリー側の常連客や、たまたま通りがかって入ってきた方も含まれます。
そういった「新しいお客さん」との出会いは、今後の活動にとってとても大切です。
たとえばその中には:
- 次の展示のきっかけをくれる人
- 作品を購入してくれる人
- SNSやネットショップでフォローしてくれる人
- メディア関係者やコレクター
など、想像もしていなかった展開につながるケースもあるのです。
自分からは声をかけにくい相手でも、在廊していれば向こうから声をかけてくれることもあります。
これは、作品だけでなく「作家自身の存在」が、伝わっている証拠でもあります。
メリット④:他の作家さんとつながれる

グループ展など展覧会によっては
他の作家さんも在廊していて
SNSをフォローしあったり、
活動について情報交換や作品解説しあったり、
在廊しなければできなかった体験ができます。
特にグループ展では、他の作家さんも在廊していることが多く、思わぬ出会いや交流のきっかけになります。
- SNSのフォローし合い
- 制作の悩みや技術的な情報交換
- 展示のノウハウ共有
- 今後の共同企画やグループ展の打診
など、在廊しなければ得られなかったような関係性が築ける場にもなります。
また、他の作家さんの展示方法や作品の見せ方を間近で見ることも、自分の展示に役立つ学びになります。
今後、活動を広げていく上で、作家同士のつながりは大きな財産です。
在廊できない事情があっても
とはいえ、誰もが毎日在廊できるわけではありません。
私自身、平日は会社員として働いており、在廊する時間を取るのは正直かなり難しいです。
また、展示会場が遠方だったり、交通費や宿泊費も考慮する必要がある場合もあります。
それでも、「たった1時間だけでも在廊できるなら、それはとても価値がある」と感じています。
たとえ短時間でも、作家が会場にいることで来場者の安心感が生まれ、ギャラリーやスタッフの印象もグッとよくなります。
在廊することで、展示費用以上のリターンが返ってくることも少なくありません。

最後に:在廊は「絵を描くこと」と同じくらい大切な行為
展示に出品するには、作品制作だけでなく、
搬入・設営・宣伝・撤収など様々な手間や経費がかかります。
その中でも、**在廊は「その時しかできない体験」であり、「作品を完成させる最後のプロセス」**とも言えます。
だからこそ、展示に参加した際には、できる限り在廊してみてください。
あなたの作品に「言葉」と「表情」が宿り、
作品がさらに深く人に伝わる瞬間が、きっとあるはずです。