絵画展覧会での在廊時の接客方法

こんにちは ペン画家の安藤です。

私は普段は全国の公募展やギャラリーでの
展覧会で絵画を展示、販売しています。

今回はこれから画家活動するなら
(もちろん現在活動している方も)
知っておきたい
絵が売れる接客術についてお話します。

会場での服装

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スタッフが常駐する場合は良いのですが、
貸しギャラリーでの個展やグループ展で在廊中、接客する場合は
画家と同時に高級商品を取り扱う販売員でもあります。

普段の制作はつなぎやTシャツ1枚でも
ギャラリーでは畏まった恰好が求められます。
(といっても私も猛暑日はTシャツ一枚で会場にいるのですが・・・)
作家活動してると高級ホテルでパーティーなんかもありますし、
ギャラリーでのレセプションパーティーもあります。
賞を取れば表彰式で壇上に上がって一言なんてこともあります。
そんな時Tシャツ+スニーカーというわけにもいきません。

男性の場合は・・・
夏は半袖ワイシャツ+スラックス+革靴
冬は夏の服装にジャケット
という感じです。

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①襟付きのアイテムを着るのが基本
②選ぶアイテムはシンプルなデザインを徹底すべし
③清潔感をしっかりキープする

あまりにラフな格好で行くと
会場スタッフの印象が悪くなりかねませんので
ジャケット+ネクタイなしの
ビジネスカジュアル程度がよろしいかと思います。

画家の会場での接客、立ち位置

画家は絵を描くプロですが、
たいていの場合
接客のプロではありません。

筆者は接客の仕事を8年経験していますが
未だに話しかけるのは苦手です。

活動をしていてよく耳にするのは
「身内や作家仲間と話し込んでいて、挨拶がなかった」
「話しかけたくても身内との話が盛り上がっていて、
結局話しかけられなくて何も買わずに帰ってしまった」
「鑑賞中話し声がうるさくて集中して見れなかった」
などなど
せっかく展覧会を開いているのにこれでは本末転倒です。
小売店舗だったらクレームが入ってもおかしくありません。
確かに作家同士で話が盛り上がってしまうのも分かります。
ただ会場内ではプロの画家として
適格な接客スキルが求められます。

【接客例1】

グループ展会場で
お客様が入ってきたら
「こんにちは。(どうぞごゆっくりご覧ください)」挨拶をする

お客様が自分の絵の前で立ち止まったら
「こちらの絵の作者の○○と申します。
何か気になる点ございましたら、
(遠慮なく)お声掛けください。」
と名刺を渡して後ろに下がる

会場を後にする際も
「ありがとうございました」と声をかける

【接客例2】

会場内入り口付近で
「こんにちは。よろしければご芳名お願いします」
と芳名を誘導する。

チラシやDMを渡し
「ごゆっくりご覧ください(何かありましたらお声がけください)」
その後、
お客様から斜め2,3歩後ろに立ち
(視界には入らないけどいつでも声を掛けられる位置)
絵の前で立ち止まったら
お客様の興味の度合いによって
それぞれ解説していきます。

「画材は市販のボールペンを使って描いています」
「額装も額やマットを選ぶところから自分でやってます」
など

まず「この人が作家」と認識させ、
「いつでも質問できる」空気を作るようにしています。

接客自体は作家さんやギャラリーによってざまざまなので
他の作家はどうやっているか話を聞いたり、
実際に接客をしているところを観察して学んでいくしかないです。

最低限
「こんにちは」
「ありがとうございました」

は言えるように会場内のお客様には
常に気を配りましょう。

接客中あると助かるポートフォリオ

絵の話が始まれば、絵のテーマや技法、
日ごろの活動、額縁のこだわり
などなどより具体的にお話できますね。

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ポートフォリオのサブコンテンツ(画材紹介)

使用している画材紹介、技法や制作過程の資料をポートフォリオに入れておくと
画像を見せながら解説できるのでとても便利なんです

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プロフィールパネル

プロフィールパネルを見てたお客様に
「同じ県出身」「同じ大学卒だ」
と地元の話で盛り上がったこともあります。
展示会場にプロフィールパネルを貼っておくと
話すきっかけにもなるので
事前に用意しておきましょう。

過去に掲載された雑誌や図録を
置いておくのも
今までどんな活動をしてきたかを示す大事な資料です。
置くスペースがあれば
ポートフォリオと一緒に設置するのもよいかもしれません。

在廊時にやってはいけない接客

個展やグループ展など、自分の作品が展示される場で在廊することは、
作家にとって貴重な時間です。

自分の作品を見てくれる人の反応を直接見られ、
時には言葉も交わせる。まさに一期一会の出会いが生まれる時間。

…なのですが、それゆえに気をつけるべき点も多々あります。

来場者とのコミュニケーションで悪気なくやってしまいがちな
「やってはいけないこと」それらを知らずにやってしまうと、
せっかくの接点がすれ違いになり、最悪の場合は「なんとなく居心地が悪かったから…」と、
購入どころか早々に帰られてしまうことも。
在廊時の作家が気をつけるべき接客マナーやNG行動を、
リアルな体験と共に整理します。

1. 「お部屋に1点いかがですか?」と購入を勧めない

もっともありがちなNGがこれです。
来場者に対し、絵の購入を勧めてしまうこと。

美術館とは違い、ギャラリーは販売を前提とした場です。
だからといって、来た人すべてが買う目的を持っているわけではありません。
むしろ多くは「なんとなく面白そうだから」「たまたま通りがかって」など、気軽な動機です。

そこにいきなり販売トークをかぶせると、「売り込みか…」と一気に警戒されます。

改善策

おすすめは、「作品について聞かれたら答える」スタンス。
向こうから話しかけてくれたら、
その中で技法や考えていることについてを伝える。
そうすれば、売り込まれている印象にはなりません。

私は、ほかにも最初に声をかける一言を決めておくようにしています
「この作品はインク一色で万年筆で書いているんです」
「何かをイメージさせようとする脳にあらがって無心で描いています」
など

相手が買いたいと思っているなら、
こちらが焦らなくても向こうから聞いてくれます。

2. 作家同士で内輪話に夢中にならない

在廊中、同じ展示に出している作家仲間や友人が来てくれることもあります。

それ自体は嬉しいことです。しかし、その場で盛り上がりすぎてしまうと危険。

ギャラリーの中に「入ってはいけない空気」が発生します。

「なんだか入っていっていいのかわからない…」
「視線を感じて落ち着かない」
「完全に内輪ノリだな…」

と感じたら、ほとんどの一般客は入らずに素通りします。

改善策

在廊中の基本は、「来場者ファースト」。
知人や作家仲間との会話は、来場者がいないとき、
または外で軽く済ませるのがスマートです。

たとえ相手が気心知れた人でも
「ちょっと失礼」
とスッと切り替えることで、空間全体が開かれた場になります。

3. 来場者のあとをずっとついてまわらない

これもよくやってしまいがちです。
来場者に作品を見てもらいたいという気持ちから、
ずっとついてまわったり、解説を始めたり。

…これは要注意。

相手が「一人でじっくり見たい」タイプだった場合、
これはかなりのプレッシャーになります。特に、気まずくなって早足で出ていってしまう人もいます。

改善策

まずは入口で「こんにちは」「ごゆっくりどうぞ」と軽く挨拶だけ。
あとは作品を見ている様子を見守る。向こうから話しかけられたら、そこで初めて一歩近づけば十分です。
立って見守る場合は会場の中心部文化鑑賞者の斜め後ろに位置取ります。
ほかにも公開制作して声をかけられたら対応するのもありでしょう。

解説やトークは、相手が望んでから。
見た人にとって、静かに対話するように作品を味わう時間こそが贅沢なのです。

4. 作品や展示の「わかりにくさ」を弁解しない

「これはちょっと難解でして…」
「自分でも何描いてるかよくわからないんですが…」
こういうセリフ、つい口にしていませんか?

冗談のつもりでも、受け取る側は戸惑います。
「え、じゃあ見ても意味ないのかな?」と感じてしまうのです。

改善策

どんな表現であっても、作品は自分の一部であり、
来場者はそれを感じ取りに来ています。

そこに作者自身が「否定気味」な姿勢を見せると、
受け手はどう反応していいかわからなくなります。

難解かどうかは相手が決めること。
説明しすぎず、誠実な言葉を少し添えるくらいがちょうどよいです。

5. 長時間無言で立っている/無表情で座っている

作家として、来場者を圧迫しないよう控えめに…と意識しすぎた結果、
むしろ「居心地が悪い空気」になっているパターンもあります。

満面の笑顔を振りまく必要はありません。でも、軽く会釈したり、
にこっと笑うくらいで場の空気はだいぶ柔らかくなります。

「あの人、なんか怖かったね」と言われるより、
「あの人、話しかけやすそうだったな」の方がチャンスは確実に増えます。

最後の一押し

「買って帰りたいけど迷っている」

これは絵に限らずですが
「最後の一押し」
を待ってるお客様もいらっしゃいます。

絵を観にくるお客様は優雅な時間を
過ごすために来場されます。

時には、
お客様が最後の一歩が欲しい
という雰囲気の時には、
「この会場内で一番のお気に入りです」
「このシリーズは人気でいままで一番売れています」
など
作家自身による「お墨付き」を自信と責任を
もって伝えることも必要です。

いかがでしたでしょうか
画家もただ描いてるだけじゃ絵は売れません
意外と接客やプレゼンスキルが求められます。

接客のバイトや高級店での販売員や営業職の経験がある方は
絵を売るためにいかせる技術がいっぱいあると思います。

未経験の方でも普段お店に入ったとき店員さんが
どんなフレーズでお客様に話しかけているか
観察してみるのもよいとおもいますよ。

何事も学ぶ姿勢が大事です
何気ない日常でも気づかないだけで学ぶ面はたくさんあるんです。

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