【個展の費用はどれくらい?】会場代から宣伝費まで

はじめに

「東京で初めて個展を開いてみたいけど、実際いくらかかるの?」
「お金がかかるとは聞くけど、内訳が全然分からない…」

そんなあなたに向けて、
初めて個展を開催する場合のリアルな費用感と内訳を紹介します。
さらに、費用を抑えるコツも併せて解説します。

関連記事:【初個展】個展を開催するギャラリーの選び方

東京で個展を開くと、いくらかかる?

結論から言うと、10万円〜30万円がひとつの目安です。
ただし、場所・やり方次第で5万円以下にも、50万円以上にもなりえます。

無料でできるギャラリーもありますがプレゼン資料を用意したりと敷居は高いです。

2. 主な費用内訳と相場

項目内容相場感(概算)
会場費ギャラリー使用料(1週間)約5万〜20万円
作品制作費画材費・額装・印刷など約3万〜10万円
DM印刷・発送はがき印刷・送料など約1万〜3万円
搬入・搬出費交通費・配送料など約5,000円〜2万円
宣伝費SNS広告・WEB制作など0〜2万円
合計約15万〜35万円

費用節約のコツ

オフシーズンで会場費を抑える

1月・2月、8月は比較的空いていて格安に設定しているギャラリーもあります。
例えば私が普段個展しているギャラリーもオフシーズン割引があります。

DMは電子版+SNSに切り替える

紙DMは最低限にして、Instagram・Threads・Xで拡散。
プレスリリースやSNSをマメに更新など無料でできる広報を重視する。

グッズや作品集は知名度が上がってからでいい

グッズ・印刷物を減らせば予算は大幅に浮く。売れ残りの在庫を心配しなくていい

作品サイズを絞って制作費をコントロール

小品中心の展示にすれば、材料費も送料も抑えられる。メインの大作は1枚あればいい

失敗しやすい落とし穴

  • 「売れたら元が取れる」と期待しすぎる
    →売上ゼロの覚悟で臨むべし。初回は「見てもらう」がゴール。
  • 交通費・宿泊費を見落とす
    →地方在住者は東京滞在費も忘れずに計上。
  • 会期中の体力とメンタルを甘く見る
    →在廊疲れ・搬入トラブルなど、地味にキツい。

個展開催の実際の費用

じつは私は個展を20回近くやってきて会場費用が掛かったことはありません。
すべて場所代は無料でやってきました。
それは企画ギャラリーの個展で「売る責任がある」プロ仕様の個展だからです。
ここでは地方に住む私が東京でギャラリーを借りて1から全部自分で準備した場合の費用を記していきます。

関連記事:【アーティスト活動】企画展に出れるようになるために

福島在住で東京で個展を6日間開催する場合

会場費:20万円(スタッフ在中・販売時の手数料3割で6日間開催)
作品制作費:10万円(1点額装・材料含み平均5000円×20点)
DM印刷代:1800枚約4000円
DM送料・SNS広告費:7500円(DM設置40個所送付)8500円(DM個人宛100枚送付)5000円(Instagram広告)
搬入・搬出・交通費:1万円(作品往復送料)2万円(福島-東京往復新幹線代・都内交通費)
在廊する場合の滞在費:2万円(6日間最安ネカフェで寝泊まり)5000円(食費)
合計:38万円

普段やっている企画個展の費用

会場費:無料
作品制作費:6万円(額装作品20点|材料・額装含み平均3000円)約6000円(パネル作品5~10点材料費平均800)
DM印刷代:約4000円(はがき1800枚)
DM送料・SNS広告費:7500円(DM設置40個所送付)8500円(DM個人宛100枚送付)5000円(Instagram広告)
搬入・搬出・交通費:1万円(作品往復送料)2万円(福島-東京往復新幹線代・都内交通費)
在廊する場合の滞在費:8000円(6日分の食費)ギャラリーの床で寝るので宿泊費は無料
合計:13万円

作品制作費はあくまで初回費用で
2回目以降の個展では額を新しく買う数も少ないのでもっと安くなります。

まとめ:初個展の費用は「自己投資」と割り切ろう

  • 東京での初個展、目安は15〜30万円
  • 会場費+制作費+宣伝費で大半を占める
  • 抑えるコツを知れば、費用も不安も減らせる
  • 何より、“見てもらえる”という経験は、金額以上の価値になる

あとがき:迷っているなら、まず小さく始めてみよう

大規模な個展じゃなくていい。

最初は4日間のミニ展示でも十分。
作品が1点でも売れたり、
反応がもらえたりすることで、
あなたの制作が変わっていきます。

「まだ早いかも…」と思っている人にこそ、展示することで得られるものは大きいです。