目次
共シールとは
共シール(ともしーる)とはおもに日本画の額装作品に用いられる
その作家が制作したラベルのようなものです
作家が制作した作品と証明するラベルはいくつか種類がありますが、
共シールは作家直筆で作品名や作家名+落款を押されたものを指します。
洋画と違って洋画のサインの代わりに落款が用いられます。サインは作家オリジナルのモノですが
落款は同じものを作れてしまうので本人が描いた証明として「共シール」が用いられます。
作家名、作品名のほかに記載する情報は作家ごとに違い、
共シールのフォーマットは特に決まっていません。
作品証明書でも代用が利きますが共シールは作品や額に貼ってあるものなので紛失という事態が起こりにくく便利な代物です。洋画を描く方にもオススメですし、アートフェアや百貨店では日本画、洋画関係なく付属している印象です。
↓こちらの記事でも共シールや差し箱について解説しています。↓
【共シール?差し箱?】平面作品が仕上がったらやること
共シールの作り方
共シールの用紙
一般的には名刺~はがきの半分くらいのサイズの用紙を用意し
「作品名」、「作家名」を直筆で記入、落款を押すというのが一般的ですが
厳密にこう書かなければならない決まりがあるわけではないので作家それぞれで違います。
※制作年はギャラリーや画商さんによっては嫌がられますので
(スタッフさんにこっそり聞いたら「書かないほうがいい」と。)
私は記載していません。


ちなみに私は名刺用紙はこれを使ってます
記載内容は作家ごとに違い、作品名、作家名のほかに管理番号、技法、サイズなど
用紙も余った和紙やオリジナルのデザインを印刷した用紙を使ったりなど作家さんの個性が垣間見えるのが魅力です。
ちなみに使うペンは顔料インクのモノを選びましょう。
油性だから大丈夫ではありません。油性+染料のペンもあります。
必ず「顔料」と書かれているものを選びます。
証明書なのに文字が消えていたら意味がありませんからね。
記載する項目をプリンタで印刷する方もいますが家庭用プリンタインクは染料が多いので
私は顔料インクのボールペンですべて手描きしています。


いままでギャラリーが発行する納品書や作品証明書のみだったのですが
私も百貨店で展示するようになって共シールの存在を知りました。
落款も今まで使ってこなかったので篆刻セットを買い自分で名前を彫りました(笑)
はんこ屋さんに頼むとしっかりしたものを作ってくれます。
世界で一つという意味で自分で落款を作るのもありです。
インクは朱肉ではなく印泥というものを使います。
私は篆刻セットに付いているものを使っていますが、単品でも売ってます。
色も様々な種類がありますのでこれにはこの色といった決まりはないので作品や自分がしっくりくる色味を探してみるのもいいかもしれませんね。
かなり乾きは遅いのであらかじめ押しておくと「乾き待ち」や汚れなくて済みます。



共シールの貼り方


額装を依頼する場合は額屋さんに作品と一緒に共シールを渡すと大体つけてくれます。
自分で額装する場合は用紙に一回り大きい透明な板(プラバンなど)をかぶせて
水張テープ(製本テープ)で囲むように貼ります。
用紙を糊で貼る人もいれば、透明な板じゃなく私は100均で買ったカードスリーブに入れて貼っていますし、どうやって額に貼るかは作家ごとに違います。
(写真のような緑のテープが多いようです)
共シールの貼り方【キャンバスや額無しの場合】

では額装せずに販売している作品はどうすればいいのか
木製パネルなら木の板の裏に貼れますがキャンバス裏は・・・
キャンバスの場合
キャンバス裏に作家名とタイトルを直筆サインし、
共シールは直接貼らずに封筒やジップロックにいれてマスキングテープなどで作品裏に貼ります。
これは買ったお客様が後で額装する場合に、
裏に添付しておけば額屋さんが額裏に貼ってくれるからです。
サインは必ずキャンバスの裏にいれます。
木枠に書くといつかキャンバスを取り外す場合に分からなくなるからです。
キャンバス裏にサインする際は油性のペンはNG
理由は・・・
キャンバス裏は油で劣化するので
油性マジックなどは裏にサインしても経年でしみ出して表面まで出てくることがあります。
なのでサインする際は顔料成分のアクリル、水性顔料のマーカーがおすすめです
木製パネルの場合
木製パネルに水張した作品などはパネル裏に共シールを糊で貼り、
もう一枚の共シールはキャンバスの場合と同じく封筒などに入れて
マスキングテープで裏に貼っておきます。
パネル裏にも一応サインを手書きで入れます。
パネルから外されてもわかるように
原画の紙の裏にも作家名と作品名を入れておくと安心です。

私の貼り方(紙作品の場合)

私の場合は
まず普段はケントボードに描いてそれを額装しますから
作品裏に作家名・タイトルを直筆で書き、さらに共シールを貼ります。
糊はでんぷん糊を使っています。
共シールは横書きにしてペン画なので枠はボールペンです。
日本画だと縦書きで枠は薄墨、紙は和紙だったりしますが
色褪せて内容が分からなくならないよう
顔料インクや墨などで記載すれば基本自由です。


額の裏には写真のように共シールはカードスリーブに入れ、緑のテープはあらかじめ枠状に作っておきます。裏のシールをはがして共シールと一緒に額の裏に貼ります。
額は使いまわす場合がありますから売約になったら片付けの時に貼っておきます。
同じようなラベルを箱にも貼っておくと箱を開けて確認しなくていいので管理する面でも便利です。
買ったお客様も額装を変える場合は一度貼った共シールは剥がせないのでもう一度作り直す必要があります。作家やギャラリーに連絡すれば作り直した共シールを送ってくれるでしょう。
貼り付け位置
これは諸説あるのですが
私は額のひもの邪魔になると思って額の裏は左下に付けることが多いです。
作品は小さいものなら真ん中、大きいものは右上に貼っています。
↑正式には額の裏→右上、作品裏→左下のようです。
しかしながら絶対これでなければいけないわけでなく「貼ってある」ことが重要です。
貼るタイミング
共シールは基本一度貼ると剥がすのは困難です
いつ貼るかといいますと、(あくまで私の場合ですが)作品に貼る場合は出来上がったら貼ります。
額の裏に貼るのは・・・
もし遠方で撤収時に売れた作品に貼れない、百貨店に納品する場合(現場で貼ってる暇はないので)は貼ってからギャラリーなどに納品します。
ギャラリーに最終日まで在廊、
撤収までする場合は共シールや落款、グリーンテープなどが入ったポーチを
持ち歩き最終日などに売れた作品に貼ります。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は共シールについて解説しました。
最近では日本画、洋画関係なく平面作品には求められることも多くなってきています。
百貨店等で美術品を定期的に購入される方の多くが、共シールはあるものだと思っています。
今のうちに習慣つけておくと今後ギャラリーさんとのおつきあいでも役に立つことでしょう。
美術品としても「公式」感が出ますし、作家としての信用度も増します。
ので貼っておくに越したことはないです。





