貸し画廊と企画画廊の違いについて

こんにちは
画廊には大きく分けると
貸し画廊と企画画廊があります。
今日は画廊の種類について解説していこうと思います。

画廊の種類

画廊には大きく分けると
貸し画廊(レンタルギャラリー)
企画画廊(コマーシャルギャラリー)があります。
看板に企画か貸かなどは明言しておらず、
お店を見ただけで見分けることは出来ないでしょう。
ここではそれぞれの特徴を紹介していきます。

関連記事

貸し画廊とは

作家自身が選び、会場費を支払い、
基本的に自由な展覧会を開催することができます。
作品が売買された場合の販売手数料があるところ、
ないところがありますが、画廊からのサポートも違ってきます。

企画画廊と大きく違うのは、
企画は画廊主ではなく作家側が行うことです。
作家は、おおよそ一週間展示スペースを借りて
個展またはグループ展を開き、
会期が終わると次に予約した人がまた展覧会を行います。
また企画画廊と貸画廊の両方を運営するところもあります。

同じ「貸し」でも画廊によって違いがある

会場費を支払い、場所を借りるだけのシンプルな画廊

作家は会場費、案内状、輸送費の負担し、
後は基本的に自由に展覧会をすることができます。
販売手数料等も請求されませんが、
その代わりに宣伝や販売(納品や入金)等も作家が自力で行います。

会場費の他に、売上の数%を支払う画廊

会場費の他に販売手数料を負担する画廊もあります。
画廊~3割、作家7割~位が多いようです
こういった画廊では画廊が
長年付き合ってきたコレクターや美術関係者への宣伝、
販売やお客様との連絡のサポート等も全て行っています。

企画画廊とは?

f:id:nyar125:20200820100456j:plain

まず画廊が作家を選びます。
画廊主がこれから芽が出るだろうと目を付けた作家や、
すでに評価を得ている作家に依頼して展覧会等を企画する画廊を指します。

アイドルや俳優が芸能事務所と契約するようなイメージです。
画廊は作家の作品の売上で経営を行うため、選ぶ作家も厳選されてきます。

作家は場所代を負担せず、
展覧会を開催することができます。
その代わり販売時の売り上げから5割程支払うところが多いです。

つまり全く絵が売れなければ画廊側に利益はありませんので
企画画廊では展示できなくなっていきます。

デパートの画廊も企画入ります。
手数料は作家が3~4割、会場が3割、画商が3割が多いと聞きます。

一見取り分が少なく不利に見えますが、
プロの画商と接客のプロが本気で売ります。
自分がリスクを負わない代わりに画商やデパート側が負っていると言えます。

ここで売れないと二度と呼んでもらえなことも・・・
作家にとってはすべてが御膳立てされた晴れの舞台とも言えます。

企画画廊の見分け方

この2種類の画廊ですが、見分ける方法は、ギャラリーのサイトにあります。
まず、貸し画廊はサイト内にスペースの寸法とレンタル料金が掲載されています。
企画画廊は、所属アーティストが掲載されています。

企画画廊はお抱えのアーティストを持っているので、
彼らの作品を取り扱っています。
最近はこの両方を運営しているところが多いようです。

【 契約を交わす際の注意点】

企画画廊からデビューできる事は、
若いアーティストにとってはとても魅力的な話です。
けれども注意する点も多くあります。

例えば契約を勧める画廊もありますが、
欧米とは違いまだ未確定な契約が多い事も事実です。

「場所代は無料」ではあるけれど、
「他の画廊では個展はやってはいけません」
「他の画廊でグループ展やった場合は手数料を納めないさい」など規制し、
(その画廊の専属か取り扱いかで変わってきます)
後でトラブルになっているケースもあります。

しかし、その場合画廊から作品の販売をしてもらえばければ、
作家は他で展覧会もできず、
作品で収入を得る道が断たれてしまいます。

契約書を交わす場合は必ず日付けや金額が明記されていなくては、
正式な契約書とは言えないものです。

契約は作品の売買を対象にしたものか、
展覧会を開催したものかの条件を確認する必要がありますので、
よく注意してください。

まとめ

・画廊には2種類「貸し」と「企画」がある

・貸しは作家自身が選び、レンタル料を払う

・企画は画廊が作家を選ぶ

・場所代は無料な代わりに、販売手数料5割支払う

・企画画廊と契約時には内容をよく確認!

いかがでしたでしょうか
貸し画廊と企画画廊の違いについて解説しました。