ペン画家が使っている画材を紹介【最新版】

こんにちは!ペン画家として活動している安藤光と申します。
本記事ではペン画を描いて15年の私が今現在(2025年1月)使用している画材を紹介していきます。

過去の使用画材紹介はこちら
私がペン画を描くために選んだ画材
ペン画家が使用する万年筆&インクを紹介

ペン

ボールペン

ボールペンは年代によっていろいろなメーカーのペンを使ってきました。
2025年現在、着色にカラーボールペンを使っています
使用ボールペンは三菱鉛筆から発売されている【ユニボールワン】です

・顔料インク-色褪せにくい
・発色-紙にしみこみにくいので色が濁らない
・マット感-反射によって光らない絵の具のようなマット感
・圧倒的な色数-季節ごとなど微妙な色味の限定色が発売される

とユニボールワンを使う理由をざっと挙げてみました

「塗る」ために使う以上は「極細」にこだわらなくていいので理由に細さを入れていません。

他社の最新カラーボールペンを使ってきましたが
やはり圧倒的に発色が良くマット感があるものは今のところこれだけです。

万年筆

2006年ごろから画材をボールペンから万年筆に変え様々な万年筆を使ってきましたが、
現在(2025年現在)使っている万年筆は

パイロットから発売されている『カスタム74EF(極細)』です。

国内メーカー製の様々な価格帯の万年筆を使ってきて、
・一番極細の線が引ける
・自然に擦れてくる
この条件を満たすのがカスタム74でした。

現在はこのカスタム74EFを4本所有
内3本をメインに線画を描いています。

パイロット/カスタム74 EF(極細)3本がメイン

※なぜボールペンから万年筆に変えたのか。
その理由はこちらの記事で紹介しています
ペン画家が万年筆を選んだ理由

ガラスペン

差替え式(左上)と一体型(左下)のガラスペンとペン先(右)

ガラスペンは

差替え式(写真上部)と一体型(写真下部)

・差替え式ガラスペン

今では市販されていない浅草  善伸堂のペン軸とカネモ印のペン先です。
手に入れるには骨董屋かフリマ、ヤフオクで探します。
消耗品であるペン先を替えられるのでコスパが良いです。
ペン先も日本の職人製で精度が高く現代のガラスペンより細い線が描けるほどです。

・一体型ガラスペン

一体型のガラスペンが現代では主流で多く市販されています。
私は京都の職人菅清風製のガラスペンを使っています。
このガラスペンはビーカーなどで使われている硬質ガラスで制作されているのが特徴です。
ガラスペン先は使っていくと摩耗していつか繊維状に割れていってしまいます。
私もいままで様々なガラスペンを使ってきましたが硬質ガラス製のが一番長持ちしています。
菅清風のガラスペンは永久保証が付いており滑らかに書けなくなったら無償修理してくれるというもので私も一回お世話になっています。

インク

セーラー万年筆/ストーリアMIX(顔料インク)

2024年現在いろいろなメーカーで万年筆用顔料インクが発売されています。
が、私がたくさんの顔料インクを試してきた中で一番細く安定して描けるのがセーラー万年筆から発売されている『ストーリアMIX』です。
混ぜられる顔料インクで滲みにくく、
カスタム74EFと組み合わせると絶妙なフローで極細線を描くことが出来ます。

他にはセーラー万年筆から発売している顔料インク
『青墨』、『蒼墨』を使用して線画を描いています。

顔料インクは乾くと水に溶けないので万年筆に入れると詰まりやすいと言われています。
そこで顔料インクを使う場合は洗浄液も念のため常備しておくことをおすすめします。

私が愛用しているものが

ローラー&クライナー社の洗浄液 『ライニガー(reiniger)』です

顔料インクだけでなく染料にも使えます。
古典インクはアスコルピン酸や専用液のほうが良いでしょう。
どんなに乾いて固まったペン先のインクもみるみる落ちます。
独自のリザーバーが瓶の口についており吸入しやすいのが特徴です。

注意点としては洗浄液としては強力なため、ボディやパッキンを傷める可能性があるということです。
なので私は最後の手段かつ水で薄めて使っています。
もちろんペン先だけを付けるようにしています。

ただプラチナ万年筆や各メーカーでも洗浄液を発売していますが
・瓶入りでリザーバーがついて使いやすいこと
・強力であるに越したことない
というのが私がこれを選ぶ理由です。

自分の使ってるペンの紹介はよくありますがそれ以外の画材紹介って少ないかもと思って
自分の普段使っている紙を紹介します。
これまで様々な紙を試してきましたが現在10年以上使っているペン画を描くために使用している紙は

ミューズから発売されている『KMKケント紙』です。

木製パネルに水張する場合は『KMKケント紙

デッサン額にそのまま額装する場合は『KMKケントボード(イラストレーションボード)』

長年愛用しているミューズのイラストレーションボード

を使用しています。

これも様々な種類の水彩紙、画用紙、ケント紙で検証して
一番の理想の書き味がKMKケント紙でした。

おわりに

2025年現在のメインに使っている画材の紹介でした。
まとめると

・ペン
ボールペン-ユニボールワン
万年筆-カスタム74EF
ガラスペン-差替え式、硬質ガラスペン

・インク
顔料インク-ストーリアMIX、青墨、蒼墨

・紙
KMKケント紙、イラストレーションボード

私が使っているものを独断と偏見で紹介しました。
ペン画を描くための画材はまだまだ選択肢がたくさんあると思いますが、
参考になれば幸いです。