目次
はじめに
「イラストを描くのが遅い」と悩む人は、趣味・仕事を問わずとても多いです。
- SNSに投稿するのが月1回しかできない
- 仕事では納期に追われ、徹夜になりがち
- 描いているうちに疲れて未完成で終わってしまう
こうした悩みは「センスがないから」ではなく、描くプロセスに非効率が潜んでいるからです。
この記事では、遅さの原因を具体的に分解し、それぞれに合った改善策を提示します。
イラストを描くのが遅い理由

1. 構図やポーズを決めるのに時間がかかる
多くの人は「描き始める前」に時間を消費します。
- どんなポーズにするか
- 見下ろし視点か、真正面か
- キャラの感情表現はどうするか
頭の中で無限の可能性を検討していると、1時間経っても白紙のままということも。
心理学的背景:選択肢が多すぎると決定が遅れる「選択のパラドックス」。イラストでも同じです。
2. 描く順番がバラバラ
「顔を塗ってから背景に行き、また顔に戻って修正…」と手順が前後すると、何度もレイヤーを行き来することになり、時間のロスが増えます。
さらに順番が固定されていないと、毎回「次はどこを描こう?」と考える必要があり、脳のリソースを消費します。
3. 細部にこだわりすぎる
完成前に「まつ毛の形」「靴の縫い目」など細部を描き込みすぎると、全体のバランスを取る段階で大きな修正が必要になります。
結果として、「せっかく描いた部分を消す → また描き直す」という二度手間が発生。
例:髪の毛を数時間かけて丁寧に描いたのに、頭の角度が間違っていて全部やり直しになる。
4. 使用ツールに慣れていない
- ショートカットを使わず、毎回メニューから選択
- ブラシ設定が合わず、描きにくいまま進めている
- レイヤー整理をせずに、探すのに時間がかかる
ツールの操作が遅いと、描画スピードも確実に落ちます。これは「絵が遅い」というより「作業効率が悪い」だけです。
5. 集中力が持続しない

描き始めても、通知・SNSチェック・飲み物を取りに行く…と中断が多いと、実際の作業時間は大幅に減ります。
「1時間描いたつもりが、完成している線は5分分」ということも珍しくありません。
早く描くための具体的方法
1. 制作フローを固定化する

プロが速いのは「迷わない」からです。
例:
- サムネイルラフ(10分 × 5枚)
- 下描き(30分)
- 線画(1時間)
- ベース塗り(40分)
- 影・光(1時間)
- 仕上げ(20分)
このように作業ごとに持ち時間を設定すると、描くスピードが安定します。
2. 制限時間を設けて描く
「今日はキャラクター立ち絵を2時間で仕上げる」と決めてタイマーをセット。
- 25分描く → 5分休憩 → 再開(ポモドーロ法)
- タイムアップになったら、どんなに未完成でも終了
これを繰り返すと「ここまでで仕上げる」判断力が養われます。
3. ラフを量産してから選ぶ
構図で悩む場合は「ラフを1枚に10分 × 10枚」で合計100分使う方が効率的です。
理由:
- 比較対象があると判断が早い
- 完璧な1案を出そうと悩む時間が減る
- ラフの段階で失敗できるので、清書で迷いが少ない
4. ツール操作を効率化する(デジタル)
- ショートカット学習:Ctrl+Z(戻る)など基本5つだけでも習得すると体感速度が2倍になる
- ブラシ整理:用途別に「線画用・塗り用・特殊効果用」の3つだけ残す
- レイヤー管理:「顔」「髪」「服」など最低限に分け、自動アクションで整理
5. 完成度8割で割り切る
プロでも「SNS投稿用は80点で十分」と割り切る人が多いです。
逆に100点を目指すと1枚に数十時間かかり、発表の頻度が減りモチベーションも下がります。
練習や発信は量を重視し、仕事だけ精度を高めるのがバランスの良い戦略です。
6. 集中環境を整える
- スマホを机に置かない:別の部屋に置くだけで集中力が2倍になるという研究もあります
- 作業用BGMを固定:考えなくても集中モードに入れる「儀式化効果」
- ポモドーロ法:25分ごとに区切ると、脳の疲労が軽減し結果的に速く描ける
実践例
- 改善前:1枚のイラストに12時間
- 構図決めに2時間
- 下描きに3時間
- 線画に4時間
- 着色に3時間
- 改善後(ルール導入)
- ラフ10枚を1時間で決定
- 下描き30分(タイマー使用)
- 線画1.5時間
- 着色3時間
→ 合計6時間に短縮
同じクオリティを保ちながら、半分の時間で完成するようになりました。
まとめ
イラストが遅いのは「才能がない」からではなく、
- 構図決めで悩みすぎ
- 作業順が定まっていない
- 細部にこだわりすぎ
- ツールを活かしきれていない
- 集中力が途切れる
といった具体的な原因があるからです。
解決するには、
- 制作フローを固定化する
- 制限時間を設ける
- ラフを量産して選ぶ
- ツール操作を最適化する
- 完成度8割で割り切る
- 集中環境を整える
この6つを実践するだけで、描くスピードは大幅に向上します。
「遅い」と悩むより、「どこで時間を失っているか」を特定し、
一つずつ改善していくことが成長への近道です。
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