目次
売上はリピーターで決まる|LTVという考え方
「最近絵が売れない」
「これから絵を売っていきたいけど何をやったらいいか分からない」
作品が売れても「毎回ゼロからの集客」で疲弊していませんか?
実は、**売上の安定や右肩上がりを実現するカギは
「リピーターの存在」**にあります。
このとき大事なのが、
マーケティングでよく使われる「LTV(顧客生涯価値)」という概念です。
関連記事:【画家向け】絵の値段の決め方|適正価格と売れるための戦略
LTVとは?なぜ作家活動でも重要か

LTV(Life Time Value)とは、
ひとりの顧客が、生涯であなたにもたらす総利益のこと。
例えば:
- 1回目:3,000円のポストカードセット
- 2回目:展示で原画を購入(30,000円)
- 3回目:次の展示で再度購入(50,000円)
- 友人を紹介してくれる
- SNSで何度も投稿してくれる
単純計算で100,000円以上の価値をもたらしていることになります。
リピーターを育てる=LTVを高めること

初回購入だけで終わらせず、
その後も継続的に作品や作家に関心を持ってもらう設計ができれば、
LTVは飛躍的に伸びます。
そしてそれは、押し売りではなく「関係性づくり」によって自然に実現できます。
【具体策】LTVを高めるための7つの戦略
1|購入後のフォローで「つながり感」を育てる

- 作品に手紙やポストカードを添える
- SNSでの投稿にお礼リプライやシェア
- 次回展示の案内DMを送る(メルマガ・郵送など)
▶「買って終わり」ではなく「そこから関係が始まる」
2|また欲しくなる理由をつくる
- シリーズ展開で「集めたくなる」仕組み
- 季節ごとの新作発表で定期購入の習慣を
- リピーター限定特典(送料無料、予約販売など)
▶「次も楽しみにしている」状態をつくる
3|ファン限定の体験を用意する
- 購入者限定の裏話コンテンツや動画
- 非公開展示プレビュー・限定イベント
- 購入者しか申し込めないワークショップ
▶“特別扱い”はリピートのモチベーション
4|買った後も関わりたくなる仕掛けを
- 飾り方アドバイスや作品との写真投稿キャンペーン
- 時間経過に応じた再案内(1年後に再度フォロー)
- 購入者の声を紹介し、「参加してる感」を演出
▶「作品とともに時間を過ごしている」と感じてもらう
5|LTVが高くなりそうな人を見極めて特別対応

- 初回から複数点購入する人
- コメントやDMでよく反応してくれる人
- ギフト利用する人(=また買う可能性大)
▶ この層は「育てる」価値が高い
6|作家自身の“ファン化”を促す
- 制作過程や価値観を日常的に発信
- 暮らしや人柄が垣間見える内容も混ぜる
- 自己開示が「応援したい」を引き出す
▶「作品のファン」から「あなたのファン」へ
7|サブスク・定期購入の仕組みを導入する
- 月1ドローイング便、季節のポストカード定期便
- noteやFANBOXのような継続支援型コンテンツ
- 年間サポーター制度(定期購入+リターン)
▶ 収入のベースを固定化できる=作家の安心にも
📋 顧客LTVを高めるための自己診断リスト
(◎できている|△途中|×やっていない)
🖼 購入後のフォロー
- □ お礼状・手紙などを作品と一緒に渡している
- □ SNSで購入者に個別に感謝を伝えている
- □ リピートのための連絡手段を確保している(LINEやメルマガ)
💡「また欲しくなる」仕組み
- □ 継続シリーズや統一テーマでコレクション性を演出
- □ 新作発表サイクルを決めている(例:季節ごと)
- □ リピーター特典・限定販売などを用意している
🌟 特別体験
- □ 購入者限定の特典(動画・裏話・割引)がある
- □ オンラインorリアルでの限定イベントを実施している
- □ 限定オーダーなど“ファンだけ”の仕掛けがある
🧠 関係性の構築
- □ 購入者の声を記録・活用している
- □ 飾り方・使い方の提案をしている
- □ 定期的に過去購入者へ再接触している
📈 見込みファンの育成
- □ 購入データや反応からリピーター候補を見極めている
- □ 特別な対応をして関係を深めている
🧍♀️ 作家の“人間性”を届けているか
- □ 制作の裏側や価値観を日常的に発信している
- □ 自分の世界観を伝える発信をしている
- □ 自分らしい言葉でストーリーを綴っている
💳 継続課金・定期購入の導入
- □ 月額制のファン向けサービスを設けている
- □ ドローイング定期便や年単位での販売プランがある
📌 点数が多いほどLTVが高まる「土壌」がある!
まとめ|作品だけでなく、「人と関係を築く」ことが大事
リピーター=“あなたの作品が好きな人”ではありません。
**“あなたという人間と、ずっと関わりたいと思ってくれた人”**です。
1人ひとりと丁寧に向き合うことで、
その関係性は、信頼になり、ブランドになり、売上にもつながっていきます。
