古い絵画作品ってどうする?作家が取るべき5つの選択肢

絵を描き続けていると、ふと部屋の片隅に積まれた
「古い絵画作品」に目がいく瞬間がありますよね。

「もう売れないかもしれないし、どうしようかな……」
「今見るとちょっと恥ずかしいけど、捨てるのはもったいない」
そんなふうに迷っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、昔描いた古い絵画作品の扱い方について、
作家として実際に取り得る5つの選択肢を紹介します。

アート活動を続けていく上で、古い絵画作品の整理は避けて通れません。
ぜひあなたに合った方法を見つけてみてください。

関連記事:創作活動を長く続けるコツ

1. 保管する|未来の展示や資料として残す

古い絵の中には、自分の成長や表現の変遷が詰まっています。
「今は未熟だったな」と感じる作品でも、
未来の展示企画やポートフォリオに使える可能性があります。

保管する場合のポイント

  • 湿気を避けた場所に保管(カビや劣化防止)
  • 綿布や不織布で包む
  • デジタルアーカイブ化(写真・スキャン)もおすすめ

特に、作家としてステップアップしていくと、過去の作品が資料価値を持つ場面も増えます。

2. 売る|アウトレット作品として販売する

売れ残ってしまった古い作品でも、**「お手頃価格でアートを楽しみたい層」**には十分に魅力的。
イベントやネットショップなどで「アウトレット作品」や「過去作品特集」として販売するのも一つの方法です。

販売時の工夫

  • タイトルに「過去作」「特価」など明記
  • 経年変化や小さな傷がある場合は必ず記載
  • 販売価格は通常の70〜50%ほどに設定するのが一般的

処分するより誰かの手に渡った方が、作品にとっても幸せかもしれません。

3. 再利用・リメイクする|素材として生まれ変わらせる

思い切って、古い作品を「素材」として再利用するのもおすすめです。

  • 一部を切り取って小作品にする
  • 上から描き直して新作に仕上げる
  • 素材コラージュやアート雑貨に活用する

特にキャンバスや木製パネルは、処分するより
**「再利用」した方がコスト的にもメリット**があります。

表現が変化している今だからこそ、面白い作品が生まれるかもしれません。

4. プレゼントや寄贈する|人の手に渡る喜び

展示や販売を目的とせず、知人やファン、施設への寄贈という形もあります。

  • 応援してくれる方へプレゼント
  • 地元のカフェや施設へ寄贈・レンタル
  • フリーマーケットやアートイベントで無料配布

「この作品好きです」と言ってもらえた経験があるなら、ぜひその人の元へ。
思いがけない喜びを届けられるかもしれません。

5. 処分する|手放すことで新しい創作のスペースが生まれる

思い切って処分する決断も、実はとても大切です。
過去の作品がスペースや精神的な負担になっているなら、手放すことも一つの選択肢です。

  • 感謝の気持ちを込めて処分
  • 写真や記録だけ残す(デジタルアーカイブ)
  • どうしても捨てられない場合は「供養」感覚で

処分=失敗ではありません。

「今の自分に必要ない」と判断したなら、
次の創作のためのスペースを空ける行動としてポジティブに受け止めましょう。

まとめ|古い絵画作品は「ただの在庫」じゃない

私の場合
・色あせてきてもう展示や販売できない作品→採石場で爆破後NFT化
・額から外して新作に入れ替え、外した作品はクリアファイルなど(大作は布団用の圧縮袋)で保管
・パネルからはがして破棄、または一回り小さい小品に張り直し(トリミング)
でした。

昔の絵画作品をどうするか迷ったとき、正解はひとつではありません。
保管して価値を温めるのも良し、販売して誰かの元へ送り出すのも良し。
再利用して新たな命を吹き込むのも良いし、
潔く手放すことも前向きな選択です。

作品は「描いた時点で完成」ですが、どう扱うかでその後の価値や意味が変わります。
あなたの中にある気持ちや未来の活動スタイルに合わせて、ぜひ納得できる形を選んでください。