公募展における『未発表作品』とは

今回は国内公募展の応募規定によくある

未発表作品に限る』

とは一体どういうことなのか?解説していきます。

辞書によると発表とは世間一般に知らせること。表向きに知らせること。 出典:goo辞書

とあります。

言葉通りの解釈だと

・WEBで公表したもの、

・個展やグループ展で展示したもの、

・学校の課題でつくったもの等

は発表済みになると考えられます。

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未発表・発表済みの定義とは

では公募展における発表済みの作品とは

これは規定に具体的に書いていない場合は

【入選、入賞した作品】が発表済みの作品というのが一般的です。

というのはすでに『評価』『審査』済であることからと言われています。

このことはアートムーブコンクールの『よくある質問』内で回答が載っています


ちなみに一般的には

・ネット上で公開した作品

・個展、グループ展で展示した作品

・自費で出した作品集(同人誌)に掲載した作品

は評価(審査)されたものではない為、公募展における発表済とは言えません。

なので未発表ということになり応募できます。

未発表の定義については媒体(メディア)に掲載されたか、商業出版されたか否か

不特定多数の人に見られていないかの考え方が媒体にのったか否かということです。

※別途規定が定められている場合もあるのでそれぞれの公募展の応募規定をよく確認しましょう。

落選した作品は発表済みと言えるか?

私個人としては落選した作品も別のコンクールに出すことはよくあります。

同じ公募展に落選作品を応募してもまた落ちるかもしれませんが

別の公募展なら入選以上する可能性があるからです。
(万が一審査員が同一人物だった場合はやめといた方が良いかもしれません)

メディア掲載(新聞や雑誌、WEB上にタイトル等作品情報が載っていない)されていない作品であるというのが理由です。

一般的にも落選作品は未発表という扱いになるようです。

ただこれも公募展の規定によるとしか言えません。

何も記載が無ければ応募しますし、

『他の公募展で落選した作品は不可』など規定に記載があれば応募は不可ということですね。

落選後加筆した作品は?

過去に落選した作品に加筆した場合は個人的には応募可という見解です。

長く絵を描いていると似たようなテイストの絵を何枚か描く場合があります。

なので加筆した作品か似たような作品かは描いた本人しか判断できないとも思うからです。

例え加筆した作品でも場合によっては

元の絵が分からないくらい変更が加えられる場合もあるでしょうし、

作家本人がこれは全く別の作品と言い切ってしまえばそれまでなのですから。

発表済み作品を加筆した場合

これは悩ましいとは思いますが、私なら公募展へ出品はしません。

実際にとある公募展の応募規定には入選・入賞した作品に加筆した作品は

応募不可と記載されている公募展もあります。

これは加筆・修正した作品は新作とは認めないということでもあります。

権利の所在

「入選・入賞した作品の著作権は団体に帰属、所有権は受賞者に帰属」

など権利の所在が明記されている場合が有ります

作品の権利についてはこちらにも載っています

なので別途他の公募展で受賞し、媒体に掲載された際に権利関係でトラブルになるのを避けるという意味でも

受賞した作品を加筆して別の公募展へ応募はしない方が無難です。

まとめ

発表済み作品

・入選、入賞した作品
・媒体(メディア)に掲載された作品
・入選、入賞した作品を加筆・修正した作品

未発表作品

・ネット上で公開した作品
・個展、グループ展で展示した作品
・自費で出した作品集(同人誌)に掲載した作品
・落選した作品

これはあくまで一般論であり公募展、主催者によって具体的に規定が定められていたり、認識に相違がある場合があります。
分からない場合は主催者に問い合わせましょう。