SNSが苦手な絵描きのための最低限の運用法

SNSって、正直しんどくないですか?

「毎日投稿なんて無理」「バズらないと意味ない?」「見られるのが怖い」――絵を描くのが好きで始めたはずなのに、SNSになると急に苦手意識が出てきてしまう。そんな絵描きさん、多いんです。

でも、今の時代においてSNSは絵描きにとって武器にもなるし、呪いにもなる存在。
この記事では、「SNS苦手だけど活動は続けたい」というあなたのために、無理せず最低限の発信で“効かせる”ための方法を解説していきます。

SNSが苦手な絵描きがやりがちなこと

① 完璧な作品じゃないと投稿できない

SNSでキラキラした他人の作品を見て「こんなの自分には描けない」と萎縮し、結局何も投稿しなくなる――これはよくあること。

でもSNSは**「作品発表の場」ではなく「活動報告の場」**と割り切るのがコツ。
下書き、試し描き、制作途中、失敗談すらも投稿していい。むしろそのほうがリアルで共感されやすいのです。

まず決めるべきは「どこで発信するか」

SNSにはいろんな種類がありますが、全部に手を出すと消耗します。
以下の特徴を見て、自分に合うものを1〜2個選ぶだけでOK。

SNS特徴向いている人
Instagramビジュアル重視。タグ検索が強い絵で魅せたい人、ギャラリー的に使いたい人
X(旧Twitter)拡散力あり。交流も多い雑談・制作の裏話も交えたい人
Threads気楽な交流向け。画像も使える会話重視、ストレスの少ない投稿がしたい人
Pinterest長期的に見られる。海外ユーザー多め絵のブックマーク・保存されたい人
YouTube / TikTok制作動画向け動画編集に抵抗がない人、過程を見せたい人

結論:一番ストレスの少ない場所に絞るべし

苦手意識があるなら「交流しなくていい」「黙ってても勝手に見られる」方向を狙うのがベター。Instagram+Pinterestなどは無言でも成り立ちます。

SNSが苦手でもできる「最低限」の運用法

① 投稿頻度は「週1〜2回」でOK

毎日投稿なんてしなくていい。重要なのは続けること。週1〜2回で「この人、活動してるんだな」と伝われば充分。

② 投稿内容に困ったらこの5パターンを回す

  1. 完成作品(過去作含む)
  2. 制作途中・スケッチ・落書き
  3. 画材紹介/制作環境
  4. 展示・販売の告知や記録
  5. 自分の考えや制作にまつわるエピソード

テンプレを用意しておくと、迷わず回せます。

SNSの文が書けない人向けテンプレ

苦手な人は、以下のテンプレで十分伝わります。

例①:完成作品
「◯◯というテーマで描いた作品です。使用画材は△△。色合いを意識しました。」

例②:制作途中
「今こんな感じで描いてます。ここからどう変わるか、自分でも楽しみ。」

例③:画材紹介
「最近よく使ってる◯◯。発色がよくて、特に影部分に使いやすいです。」

ポイント:ハッシュタグは3〜5個でOK

狙うのは**「共感される小さなタグ」**。
例:「#絵描きさんと繋がりたい」「#アナログ絵」「#ペン画好きと繋がりたい」など。

SNSがしんどくなったときの対処法

● 「見る専」に切り替える

投稿しなくても、他の作家を見たり保存したりしてOK。インプットの場として使えば気がラクになります。

● 数値を見すぎない

「いいね数」「フォロワー数」はバグみたいなもので、気にし始めると無限に落ち込みます。
自分の目標を「数」ではなく「継続」や「投稿した内容」に置き換えましょう。

● 匿名アカウントを作る

知り合いに見られるのがイヤな人は、別名義でアカウントを作れば投稿のハードルが下がります。

SNSを「目的」で分けて考える

SNS=宣伝のための“手段”です。
例えばこんなふうに目的別に使い分けるのがラク。

  • 作品を保存し見てもらいたい → Instagram or Pinterest
  • 思考や制作の裏話も伝えたい → X(旧Twitter)やブログ
  • 販売につなげたい → SNS+Booth、BASEなどのECリンク連携
  • ファンと密につながりたい → メールマガジン、LINEオフィシャルアカウントなども併用

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「苦手な自分でもできる」SNS活用の最終結論

  1. 使うSNSは1〜2個でOK。ストレス少ないものを選ぶ
  2. 投稿は週1〜2回。ネタに困ったらテンプレで回す
  3. 数字に振り回されず、やれる範囲で淡々と続ける

SNSは絵を届けるための「ツール」。あなたの人生の主役は、あくまで「創作」です。

おわりに|“発信しない自由”もある

ここまで読んで、「やっぱり自分にはSNS無理だわ」と思ったあなた。
それでいいんです。SNSはあくまで選択肢の一つ。発信しない=ダメ、では決してありません。

自分のペースで、自分の作品を大切に。

それこそが一番強い“ブランディング”です。