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~人まねじゃない“あなたの絵”を育てる方法~
「独学だけど、独創的な絵って描ける?」
「絵の学校に行っていない自分でも大丈夫…?」
そんな不安を抱える初心者は、少なくありません。
でも結論から言えば――**独学だからこそ育てやすい“あなたらしさ”**が、ちゃんとあります。
筆者も義務教育以上の美術教育を受けていませんし美術部だったこともありません。
社会人になってから突然絵を描きはじめたので「独学」ですらありません。
しかしながら今では東京で、毎年個展を開催し、都内百貨店で絵画を展示・販売しています。
この記事では、
独学で絵を学ぶ初心者が、自分の感性を信じて描き続けるための7つのヒントをお届けします。
1. 独学には「他人の正解に縛られない」強みがある

まず知っておいてほしいのは、独学は不利ではないということ。
むしろ、誰かに「正解」を教えられないからこそ、“自分の目”で選び、“自分の感覚”で育てていけるという強みがあります。
もちろん技術や知識の面では、スクールや師匠がいる人に比べて遠回りかもしれません。
でも、オリジナリティは、回り道の中からしか見つからないこともある。
**「誰にも習ってない自分だからこそ見える景色」**が、必ずあります。
2. 「好き」の断片が、あなたの“言葉”になる
独学で描くなら、まずは「好きなもの」をとことん掘り下げましょう。
誰かが「これを描け」と言ってくれるわけではない分、自分の“選ぶ力”が大切になります。
- どんな絵を見るとワクワクする?
- 描いているときに心地よいのはどんな線?
- 色、形、モチーフ…なぜそれを選んだ?
それらを意識的に集めることで、あなたの“絵の語彙”が増えていきます。
独学は、「選ぶこと」がすでに創造なのです。
3. 模写もOK。ただし“自分のフィルター”を通す

独学での練習として、模写はとても有効です。
ただ、ただのマネで終わらせないようにしましょう。
模写のあとには、こう問いかけてください:
- この絵の何が好きだった?
- 自分の線にするとどうなる?
- 違う色を使ったら?反転させたら?
「見て・真似して・崩して・取り込む」
この4ステップで、あなたの中に“他人ではない感覚”が蓄積されていきます。
4. うまく描けなくてOK。「描きながら探す」が独学の基本

「何を描くか決めてから描く」よりも、
**「描きながら見つける」**のが、独学スタイルの醍醐味です。
- 意味のない線からスタートする
- 偶然のにじみをヒントに形をつくる
- 描きながら、方向を変える
独学は、誰も進路を示してくれません。だからこそ、「迷いながら描く」ことが許される自由があります。
5. 制限をかけて、自分を試す
独学では、課題がないことが弱点になることもあります。
だからこそ、自分で“制約”や“お題”をつくるのがおすすめ。
例:
- 「1色だけで描く」
- 「5分で完成させる」
- 「“怒り”をテーマに絵を描く」
- 「使わない画材で試す」
制限を設けることで、視点が変わり、思考が刺激されます。
独創性は、制約の中から生まれることが多いのです。
6. 他人と比較して落ち込む時間を、観察力に変える

独学で一番しんどいのが、「誰かと比べて落ち込むこと」。
SNSには、うまい人、人気のある人がゴロゴロしています。
でも、落ち込むだけで終わらせず、観察力に変えてしまいましょう。
- なぜその人の絵に惹かれるのか?
- 配色?構図?表現?それとも文章?
- 自分にもできそうな要素はどこ?
**「嫉妬=学びの入り口」**にすることで、独学でも成長は可能です。
大切なのは、「自分と他人の絵は“別ジャンル”だ」と知っておくこと。
7. 描き続けた先に、自然と“あなたの絵”になる

独学でも、毎日じゃなくても、
描き続けることが何よりの独創性の種まきです。
最初は「ただの落書き」に見えるものも、
10枚、50枚、100枚と続けていくと、
**「あれ?これって私っぽいかも」**という何かが見えてきます。
その瞬間こそが、独創性の芽です。
“評価される絵”ではなく、“描きたい絵”を信じて続けましょう。
🔚 まとめ:独学こそ、独創性を育てる土壌
✔ 本記事のまとめ
- 独学は「人の正解」に縛られない強みがある
- 「好き」を集めて、自分だけの辞書をつくろう
- 模写の先に、自分の表現が生まれる
- 制約や迷いを恐れず、“描きながら見つける”
- 比較や嫉妬は「観察と分析」に変える
- 描き続ければ、あなたの絵になっていく
独創的な絵は、“誰かに教わる”より、“自分に聞く”ことで生まれる。
独学という道は、孤独かもしれない。でも、だからこそ出会える“自分”がいる。

